民数記1-3 ; マルコ3

民数記

第1章

1:1エジプトの国を出た次の年の二月一日に、主はシナイの荒野において、会見の幕屋で、モーセに言われた、1:2「あなたがたは、イスラエルの人々の全会衆を、その氏族により、その父祖の家によって調査し、そのすべての男子の名の数を、ひとりびとり数えて、その総数を得なさい。1:3イスラエルのうちで、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者を、あなたとアロンとは、その部隊にしたがって数えなければならない。1:4また、すべての部族は、おのおの父祖の家の長たるものを、ひとりずつ出して、あなたがたと協力させなければならない。1:5すなわち、あなたがたに協力すべき人々の名は、次のとおりである。ルベンからはシデウルの子エリヅル。1:6シメオンからはツリシャダイの子シルミエル。1:7ユダからはアミナダブの子ナション。1:8イッサカルからはツアルの子ネタニエル。1:9ゼブルンからはヘロンの子エリアブ。1:10ヨセフの子たちのうち、エフライムからはアミホデの子エリシャマ、マナセからはパダヅルの子ガマリエル。1:11ベニヤミンからはギデオニの子アビダン。1:12ダンからはアミシャダイの子アヒエゼル。1:13アセルからはオクランの子パギエル。1:14ガドからはデウエルの子エリアサフ。1:15ナフタリからはエナンの子アヒラ」。1:16これらは会衆のうちから選び出された人々で、その父祖の部族のつかさたち、またイスラエルの氏族のかしらたちである。
1:17こうして、モーセとアロンが、ここに名を掲げた人々を引き連れて、1:18二月一日に会衆をことごとく集めたので、彼らはその氏族により、その父祖の家により、その名の数にしたがって二十歳以上のものが、ひとりびとり登録した。1:19主が命じられたように、モーセはシナイの荒野で彼らを数えた。
1:20すなわち、イスラエルの長子ルベンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の男子の名の数を、ひとりびとり得たが、1:21ルベンの部族のうちで、数えられたものは四万六千五百人であった。
1:22またシメオンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の男子の名の数を、ひとりびとり得たが、1:23シメオンの部族のうちで、数えられたものは五万九千三百人であった。
1:24またガドの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:25ガドの部族のうちで、数えられたものは四万五千六百五十人であった。
1:26ユダの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:27ユダの部族のうちで、数えられたものは七万四千六百人であった。
1:28イッサカルの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:29イッサカルの部族のうちで、数えられたものは五万四千四百人であった。
1:30ゼブルンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:31ゼブルンの部族のうちで、数えられたものは五万七千四百人であった。
1:32ヨセフの子たちのうち、エフライムの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:33エフライムの部族のうちで、数えられたものは四万五百人であった。
1:34マナセの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:35マナセの部族のうちで、数えられたものは三万二千二百人であった。
1:36ベニヤミンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:37ベニヤミンの部族のうちで、数えられたものは三万五千四百人であった。
1:38ダンの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:39ダンの部族のうちで、数えられたものは六万二千七百人であった。
1:40アセルの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:41アセルの部族のうちで、数えられたものは四万一千五百人であった。
1:42ナフタリの子たちから生れたものを、その氏族により、その父祖の家によって調べ、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者の名の数を得たが、1:43ナフタリの部族のうちで、数えられたものは、五万三千四百人であった。
1:44これらが数えられた人々であって、モーセとアロンとイスラエルのつかさたちとが数えた人々である。そのつかさたちは十二人であって、おのおのその父祖の家のために出たものである。1:45そしてイスラエルの人々のうち、その父祖の家にしたがって数えられた者は、すべてイスラエルのうち、戦争に出ることのできる二十歳以上の者であって、1:46その数えられた者は合わせて六十万三千五百五十人であった。
1:47しかし、レビびとは、その父祖の部族にしたがって、そのうちに数えられなかった。1:48すなわち、主はモーセに言われた、1:49「あなたはレビの部族だけは数えてはならない。またその総数をイスラエルの人々のうちに数えあげてはならない。1:50あなたはレビびとに、あかしの幕屋と、そのもろもろの器と、それに附属するもろもろの物を管理させなさい。彼らは幕屋と、そのもろもろの器とを持ち運び、またそこで務をし、幕屋のまわりに宿営しなければならない。1:51幕屋が進む時は、レビびとがこれを取りくずし、幕屋を張る時は、レビびとがこれを組み立てなければならない。ほかの人がこれに近づく時は殺されるであろう。1:52イスラエルの人々はその部隊にしたがって、おのおのその宿営に、おのおのその旗のもとにその天幕を張らなければならない。1:53しかし、レビびとは、あかしの幕屋のまわりに宿営しなければならない。そうすれば、主の怒りはイスラエルの人々の会衆の上に臨むことがないであろう。レビびとは、あかしの幕屋の務を守らなければならない」。1:54イスラエルの人々はこのようにして、すべて主がモーセに命じられたように行った。

第2章

2:1主はモーセとアロンに言われた、2:2「イスラエルの人々は、おのおのその部隊の旗のもとに、その父祖の家の旗印にしたがって宿営しなければならない。また会見の幕屋のまわりに、それに向かって宿営しなければならない。2:3すなわち、日の出る方、東に宿営するものは、ユダの宿営の旗につく者であって、その部隊にしたがって宿営し、アミナダブの子ナションが、ユダの子たちのつかさとなるであろう。2:4その部隊、すなわち、数えられた者は七万四千六百人である。2:5そのかたわらに宿営する者はイッサカルの部族で、ツアルの子ネタニエルが、イッサカルの子たちのつかさとなるであろう。2:6その部隊、すなわち、数えられた者は五万四千四百人である。2:7次はゼブルンの部族で、ヘロンの子エリアブが、ゼブルンの子たちのつかさとなるであろう。2:8その部隊、すなわち、数えられた者は五万七千四百人である。2:9ユダの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十八万六千四百人である。これらの者は、まっ先に進まなければならない。
2:10南の方では、ルベンの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、シデウルの子エリヅルが、ルベンの子たちのつかさとなるであろう。2:11その部隊、すなわち、数えられた者は四万六千五百人である。2:12そのかたわらに宿営する者はシメオンの部族で、ツリシャダイの子シルミエルが、シメオンの子たちのつかさとなるであろう。2:13その部隊、すなわち、数えられた者は五万九千三百人である。2:14次はガドの部族で、デウエルの子エリアサフが、ガドの子たちのつかさとなるであろう。2:15その部隊、すなわち、数えられた者は四万五千六百五十人である。2:16ルベンの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十五万一千四百五十人である。これらの者は二番目に進まなければならない。
2:17その次に会見の幕屋を、レビびとの宿営とともに、もろもろの宿営の中央にして進まなければならない。彼らは宿営するのと同じように、おのおのその位置で、その旗にしたがって進まなければならない。
2:18西の方では、エフライムの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、アミホデの子エリシャマが、エフライムの子たちのつかさとなるであろう。2:19その部隊、すなわち、数えられた者は四万五百人である。2:20そのかたわらにマナセの部族がおって、パダヅルの子ガマリエルが、マナセの子たちのつかさとなるであろう。2:21その部隊、すなわち、数えられた者は三万二千二百人である。2:22次にベニヤミンの部族がおって、ギデオニの子アビダンが、ベニヤミンの子たちのつかさとなるであろう。2:23その部隊、すなわち、数えられた者は三万五千四百人である。2:24エフライムの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は、合わせて十万八千百人である。これらの者は三番目に進まなければならない。
2:25北の方では、ダンの宿営の旗につく者が、その部隊にしたがっており、アミシャダイの子アヒエゼルが、ダンの子たちのつかさとなるであろう。2:26その部隊、すなわち、数えられた者は六万二千七百人である。2:27そのかたわらに宿営する者は、アセルの部族であって、オクランの子パギエルが、アセルの子たちのつかさとなるであろう。2:28その部隊、すなわち、数えられた者は四万一千五百人である。2:29次にナフタリの部族がおって、エナンの子アヒラが、ナフタリの子たちのつかさとなるであろう。2:30その部隊、すなわち、数えられた者は五万三千四百人である。2:31ダンの宿営の、数えられた者は合わせて十五万七千六百人である。これらの者はその旗にしたがって、最後に進まなければならない」。
2:32これがイスラエルの人々の、その父祖の家にしたがって数えられた人々である。もろもろの宿営の、その部隊にしたがって数えられた者は合わせて六十万三千五百五十人であった。2:33しかし、レビびとはイスラエルの人々のうちに数えられなかった。主がモーセに命じられたとおりである。
2:34イスラエルの人々は、すべて主がモーセに命じられたとおりに行い、その旗にしたがって宿営し、おのおのその氏族に従い、その父祖の家に従って進んだ。

第3章

3:1主がシナイ山で、モーセと語られた時の、アロンとモーセの一族は、次のとおりであった。3:2アロンの子たちの名は、次のとおりである。長子はナダブ、次はアビウ、エレアザル、イタマル。3:3これがアロンの子たちの名であって、彼らはみな油を注がれ、祭司の職に任じられて祭司となった。3:4ナダブとアビウとは、シナイの荒野において、異火を主の前にささげたので、主の前で死んだ。彼らには子供がなかった。そしてエレアザルとイタマルとが、父アロンの前で祭司の務をした。
3:5主はまたモーセに言われた、3:6「レビの部族を召し寄せ、祭司アロンの前に立って仕えさせなさい。3:7彼らは会見の幕屋の前にあって、アロンと全会衆のために、その務をし、幕屋の働きをしなければならない。3:8すなわち、彼らは会見の幕屋の、すべての器をまもり、イスラエルの人々のために務をし、幕屋の働きをしなければならない。3:9あなたはレビびとを、アロンとその子たちとに、与えなければならない。彼らはイスラエルの人々のうちから、全くアロンに与えられたものである。3:10あなたはアロンとその子たちとを立てて、祭司の職を守らせなければならない。ほかの人で近づくものは殺されるであろう」。
3:11主はまたモーセに言われた、3:12「わたしは、イスラエルの人々のうちの初めに生れたすべてのういごの代りに、レビびとをイスラエルの人々のうちから取るであろう。レビびとは、わたしのものとなるであろう。3:13ういごはすべてわたしのものだからである。わたしは、エジプトの国において、すべてのういごを撃ち殺した日に、イスラエルのういごを、人も獣も、ことごとく聖別して、わたしに帰せしめた。彼らはわたしのものとなるであろう。わたしは主である」。
3:14主はまたシナイの荒野でモーセに言われた、3:15「あなたはレビの子たちを、その父祖の家により、その氏族によって数えなさい。すなわち、一か月以上の男子を数えなければならない」。3:16それでモーセは主の言葉にしたがって、命じられたとおりに、それを数えた。3:17レビの子たちの名は次のとおりである。すなわち、ゲルション、コハテ、メラリ。3:18ゲルションの子たちの名は、その氏族によれば次のとおりである。すなわち、リブニ、シメイ。3:19コハテの子たちは、その氏族によれば、アムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル。3:20メラリの子たちは、その氏族によれば、マヘリ、ムシ。これらはその父祖の家によるレビの氏族である。
3:21ゲルションからリブニびとの氏族と、シメイびとの氏族とが出た。これらはゲルションびとの氏族である。3:22その数えられた者、すなわち、一か月以上の男子の数は合わせて七千五百人であった。3:23ゲルションびとの氏族は幕屋の後方、すなわち、西の方に宿営し、3:24ラエルの子エリアサフが、ゲルションびとの父祖の家のつかさとなるであろう。3:25会見の幕屋の、ゲルションの子たちの務は、幕屋、天幕とそのおおい、会見の幕屋の入口のとばり、3:26庭のあげばり、幕屋と祭壇のまわりの庭の入口のとばり、そのひも、およびすべてそれに用いる物を守ることである。
3:27また、コハテからアムラムびとの氏族、イヅハルびとの氏族、ヘブロンびとの氏族、ウジエルびとの氏族が出た。これらはコハテびとの氏族である。3:28一か月以上の男子の数は、合わせて八千六百人であって、聖所の務を守る者たちである。3:29コハテの子たちの氏族は、幕屋の南の方に宿営し、3:30ウジエルの子エリザパンが、コハテびとの氏族の父祖の家のつかさとなるであろう。3:31彼らの務は、契約の箱、机、燭台、二つの祭壇、聖所の務に用いる器、とばり、およびすべてそれに用いる物を守ることである。3:32祭司アロンの子エレアザルが、レビびとのつかさたちの長となり、聖所の務を守るものたちを監督するであろう。
3:33メラリからマヘリびとの氏族と、ムシびとの氏族とが出た。これらはメラリの氏族である。3:34その数えられた者、すなわち、一か月以上の男子の数は、合わせて六千二百人であった。3:35アビハイルの子ツリエルが、メラリの氏族の父祖の家のつかさとなるであろう。彼らは幕屋の北の方に宿営しなければならない。3:36メラリの子たちが、その務として管理すべきものは、幕屋の枠、その横木、その柱、その座、そのすべての器、およびそれに用いるすべての物、3:37ならびに庭のまわりの柱とその座、その釘、およびそのひもである。
3:38また幕屋の前、その東の方、すなわち、会見の幕屋の東の方に宿営する者は、モーセとアロン、およびアロンの子たちであって、イスラエルの人々の務に代って、聖所の務を守るものである。ほかの人で近づく者は殺されるであろう。3:39モーセとアロンとが、主の言葉にしたがって数えたレビびとで、その氏族によって数えられた者、一か月以上の男子は、合わせて二万二千人であった。
3:40主はまたモーセに言われた、「あなたは、イスラエルの人々のうち、すべてういごである男子の一か月以上のものを数えて、その名の数を調べなさい。3:41また主なるわたしのために、イスラエルの人々のうちの、すべてのういごの代りにレビびとを取り、またイスラエルの人々の家畜のうちの、すべてのういごの代りに、レビびとの家畜を取りなさい」。3:42そこでモーセは主の命じられたように、イスラエルの人々のうちの、すべてのういごを数えた。3:43その数えられたういごの男子、すべて一か月以上の者は、その名の数によると二万二千二百七十三人であった。
3:44主はモーセに言われた、3:45「あなたはイスラエルの人々のうちの、すべてのういごの代りに、レビびとを取り、また彼らの家畜の代りに、レビびとの家畜を取りなさい。レビびとはわたしのものとなる。わたしは主である。3:46またイスラエルの人々のういごは、レビびとの数を二百七十三人超過しているから、そのあがないのために、3:47そのあたまかずによって、ひとりごとに銀五シケルを取らなければならない。すなわち、聖所のシケルにしたがって、それを取らなければならない。一シケルは二十ゲラである。3:48あなたは、その超過した者をあがなう金を、アロンと、その子たちに渡さなければならない」。3:49そこでモーセは、レビびとによってあがなわれた者を超過した人々から、あがないの金を取った。3:50すなわち、モーセは、イスラエルの人々のういごから、聖所のシケルにしたがって千三百六十五シケルの銀を取り、3:51そのあがないの金を、主の言葉にしたがって、アロンとその子たちに渡した。主がモーセに命じられたとおりである。


マルコ

第3章

3:1イエスがまた会堂にはいられると、そこに片手のなえた人がいた。3:2人々はイエスを訴えようと思って、安息日にその人をいやされるかどうかをうかがっていた。3:3すると、イエスは片手のなえたその人に、「立って、中へ出てきなさい」と言い、3:4人々にむかって、「安息日に善を行うのと悪を行うのと、命を救うのと殺すのと、どちらがよいか」と言われた。彼らは黙っていた。3:5イエスは怒りを含んで彼らを見まわし、その心のかたくななのを嘆いて、その人に「手を伸ばしなさい」と言われた。そこで手を伸ばすと、その手は元どおりになった。3:6パリサイ人たちは出て行って、すぐにヘロデ党の者たちと、なんとかしてイエスを殺そうと相談しはじめた。
3:7それから、イエスは弟子たちと共に海べに退かれたが、ガリラヤからきたおびただしい群衆がついて行った。またユダヤから、3:8エルサレムから、イドマヤから、更にヨルダンの向こうから、ツロ、シドンのあたりからも、おびただしい群衆が、そのなさっていることを聞いて、みもとにきた。3:9イエスは群衆が自分に押し迫るのを避けるために、小舟を用意しておけと、弟子たちに命じられた。3:10それは、多くの人をいやされたので、病苦に悩む者は皆イエスにさわろうとして、押し寄せてきたからである。3:11また、けがれた霊どもはイエスを見るごとに、みまえにひれ伏し、叫んで、「あなたこそ神の子です」と言った。3:12イエスは御自身のことを人にあらわさないようにと、彼らをきびしく戒められた。
3:13さてイエスは山に登り、みこころにかなった者たちを呼び寄せられたので、彼らはみもとにきた。3:14そこで十二人をお立てになった。彼らを自分のそばに置くためであり、さらに宣教につかわし、3:15また悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。3:16こうして、この十二人をお立てになった。そしてシモンにペテロという名をつけ、3:17またゼベダイの子ヤコブと、ヤコブの兄弟ヨハネ、彼らにはボアネルゲ、すなわち、雷の子という名をつけられた。3:18つぎにアンデレ、ピリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、アルパヨの子ヤコブ、タダイ、熱心党のシモン、3:19それからイスカリオテのユダ。このユダがイエスを裏切ったのである。
イエスが家にはいられると、3:20群衆がまた集まってきたので、一同は食事をする暇もないほどであった。3:21身内の者たちはこの事を聞いて、イエスを取押えに出てきた。気が狂ったと思ったからである。3:22また、エルサレムから下ってきた律法学者たちも、「彼はベルゼブルにとりつかれている」と言い、「悪霊どものかしらによって、悪霊どもを追い出しているのだ」とも言った。3:23そこでイエスは彼らを呼び寄せ、譬をもって言われた、「どうして、サタンがサタンを追い出すことができようか。3:24もし国が内部で分れ争うなら、その国は立ち行かない。3:25また、もし家が内わで分れ争うなら、その家は立ち行かないであろう。3:26もしサタンが内部で対立し分争するなら、彼は立ち行けず、滅んでしまう。3:27だれでも、まず強い人を縛りあげなければ、その人の家に押し入って家財を奪い取ることはできない。縛ってからはじめて、その家を略奪することができる。3:28よく言い聞かせておくが、人の子らには、その犯すすべての罪も神をけがす言葉も、ゆるされる。3:29しかし、聖霊をけがす者は、いつまでもゆるされず、永遠の罪に定められる」。3:30そう言われたのは、彼らが「イエスはけがれた霊につかれている」と言っていたからである。
3:31さて、イエスの母と兄弟たちとがきて、外に立ち、人をやってイエスを呼ばせた。3:32ときに、群衆はイエスを囲んですわっていたが、「ごらんなさい。あなたの母上と兄弟、姉妹たちが、外であなたを尋ねておられます」と言った。3:33すると、イエスは彼らに答えて言われた、「わたしの母、わたしの兄弟とは、だれのことか」。3:34そして、自分をとりかこんで、すわっている人々を見まわして、言われた、「ごらんなさい、ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。3:35神のみこころを行う者はだれでも、わたしの兄弟、また姉妹、また母なのである」。


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